春うらら?  

プランター観察日記
ツクシみたいな桔梗の若芽(三月)   

暖かな日差しが心地よい日が増えてきました。少し肌寒い日や夏日を思わせるような暑い日もあったりで、その日に着る服の素材や枚数も天気予報しだい。…なので、寒がりの私には未だ冬物を一気にしまい込むには至っておりません。

この様に暑かったり寒かったり急な気温の変化があれば体温調節に体の方もあわただしく、さらには年度の狭間で異動、そして移動も多く、春は何かと疲れやすい時期だと思いますが…

皆さんは健やかにお過ごしでしょうか?

先ほどの写真の様にうちのベランダのプランターも少しずつ緑が顔を出し始めました。写真は三月に撮影した桔梗です。色は黄緑ですが形はちょっとつくしっぽくないですか?

今年もツクシらしいツクシを見ることがほぼないまま気が付くとあちこちにスギナが!

こんなにスギナが出ていたのならツクシもここに生えていたということですよね。じゃあ、ツクシが生えていた時になぜツクシの存在に気が付かなかったのだろう?と、毎年スギナがわんさか出る頃になると思ってしまいます。

特にツクシに強い思い入れはないのですが、スギナの時期になれば必ず「ここにツクシは、こんなにいたっけ?」と不思議に思ったり、いたのなら見てみたかったなとちょっぴり残念がったり、そういう私の気持ちに応えてくれたかのようなツクシ似の桔梗の若芽も、もう四月も半ばとなりスクスクと日当たりの良い方へ向かって葉を茂らせています。

ベランダのプランターの水やりには、リー(茶トラマンチカン・もうすぐ四歳)も興味津々で外を眺めます。俗にいうニャルソックですね。ただしリーのニャルソックは網戸もなく窓が全開の時には、外の音にビビって唸って部屋の奥に引っ込んで即終了となります(笑)。まだ私がそばにいれば音がしても唸ったままで逃げ込むまでには至らないようですが。

先日はベランダの柵に珍しい客人?が現れ、私もリーもじっと見入ってしまいました。

キアシドクガ

モンシロチョウに似ていますがキアシドクガという毒のない蛾で、ときに大発生ともなれば幼虫がミズキの葉を食い尽くし樹が枯死する場合もあるそうです。

意外だったのは、この蛾は昼行性で群れをなして蝶のように飛び、また、成虫の口吻(こうふん・口元、口先)は退化していて食事は摂れないので、命が尽きる前にパートナーを見つけ、産卵する為だけに飛び回り、その命も成虫になってからは数日しかないとのこと。

蛾というと夜の灯にバタバタと集まってきたり、幼虫である毛虫も毒々しくて大嫌いだったのですが、今回初めてお目にかかったキアシドクガの、蛾にしては美しいフォルムや成虫からの儚い最期を知って蛾にも色々あるんだなぁとちょっとイメージが変わりました。

リーもじっと見つめています

また、先日、仕事帰りの夜の8時過ぎには、今年初めてのオケラの鳴き声を聞きました。

皆さん、オケラってご存じですか?

オケラ

モグラのように地中を這うことに特化した手を持っています。

土をさわる機会がなければなかなかオケラに遭遇することもないかも知れませんが(私自身も小さいころ、親の畑仕事を手伝っている時に触ったぐらいです)、

オケラの鳴き声は多くの人が聞いていると思います。どんな鳴き声かと言いますと、

夜に、「ジィーーーー」とか、「ビィーーー」とか、耳鳴りをよりハッキリさせたような音で、結構長い間隔で聞こえてきます。 

え?それがオケラの鳴き声なの?と驚かれる方もいらっしゃるかも、ですね。  

私にはこのオケラの鳴き声は夏の訪れを知らせてくれるメッセージに聞こえます。事実、オケラは4月頃から鳴くようになるのですが繁殖期に入る5月、6月にはいっそう盛んになるそうです。

結構かわいい顔をしています

 スギナといい、オケラといい「季節はすでに夏に向かっていますよー」と、報告をしてくれているようで、季節の移り変わりをあらためて感じた次第です。

4月半ばになってもヒートテックやフリース素材の衣類を着込んでいる私(雪国ではなく関西在住)は、春うらら♪を満喫しそこねたのかも知れませんが、そもそも春は、冬っぽい名残りのものと生命力に溢れんばかりの夏の始まりの混ざったファジーな季節なので、とらえどころがないのかも。

春はサクラだとか、季節がそれとハッキリ分かるものも、それらしくて良いけれど逆にハッキリしない狭間の時期も古来から親しまれている日本の情緒の良さの一つに思えます。

外出の機会が乏しくても、窓を開ければ植物の芽吹きや虫たちの動き、心地よい風を感じられるのですから今後もリーのニャルソックに同行しつつ、季節の移ろいを楽しみたいと思います。    

 

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