冬の贅沢といえばどんなものがあげられるでしょうか。
冬に旬をむかえる海産物に舌鼓を打つとか、ウィンタースポーツを楽しむとか、高級な温泉宿に泊まって日頃の疲れを癒すなど、人によって贅沢と感じる内容や贅沢にかける時間やお金も様々だと思います。
私の冬の贅沢は長い間、「こたつに入ってアイスを食べる」でした。なぜ、(でした)という過去形なのかと言いますと、ここ何十年は自宅の暖房器具にこたつを使っていないので私の冬の贅沢、アイス編は何十年か前で終了したことになります。…まぁ、よそのお宅でこたつに入ってアイスを食べる機会が訪れましたら再び冬の贅沢を堪能することになるんでしょうけれど…残念ながら?そのような状況になったことはありません。
ちなみに私が小学生だったころ、時は昭和。
近所にあるお菓子屋さんは、秋も終わりに近づき寒くなるとアイスクリームが売られていたショーケースの冷凍庫をカバーで覆い、チェーンを巻いてしまいます。要は、アイスの販売は暖かい時期限定ということです。なので、冬にアイスを食べるということは私の住む地域では(近所のお菓子屋さんでしかお菓子を買いに行けない、その地域に住む子供たちにとっては)まずありえないことでした。
そのように「冬はアイスクリームが食べられなくて当たり前」なのですから、もし食べられる機会があればそれはそれはどんなに美味しく感じられることでしょう。
私には当時、唯一、冬にアイスクリームを食べることができるチャンスがありました。
それは何か?……
「クリスマス」です。
クリスマスが近づくころ、フミの母ちゃんが近所のお菓子屋さんからカタログをもらってきて私にケーキを選ばせてくれる年がありました。(※毎年のようにカタログからケーキを選んでいたわけではありません、、いいとこのお嬢ちゃんでもありませんでしたしね☆)
「ケーキは、どれにするの?」と尋ねる母ちゃんに私はすかさず、
「アイスクリームのケーキ!!」と答えていました。迷いもせずにアイスクリームのケーキ一択だったのを覚えています(笑)アイスのケーキ自体も迷うほど種類はなく、ひょっとするとカタログに載っていたアイスケーキは1種類だけだったかも知れません。
今でも覚えていますが、母ちゃんがお菓子屋さんに注文して買ってくれた木いちごのアイスクリームケーキは本当においしかったんですょ♪そりゃレディボーデンのアイスケーキですからね、美味しくて当たり前といえば当たり前なんですよね。普段、お子様用アイスしか食べていない私にとってはレディボーデンアイスの濃厚さや口当たりは、まさに大人のアイスクリームで、価格的にも子供のお小遣いでは手が出ない高級品でした。
本来、冬には食べることのないアイスが食べられて、しかもそのアイスはいつもの数倍美味しいアイスで、気分はクリスマスでウキウキで、ご馳走、お正月、お年玉、テレビ三昧……楽しい嬉しい冬の行事の先陣が私にとっては「レディボーデン、クリスマスアイスケーキ」だったのです。
時代と共に大型スーパーが増えコンビニもあちこちに建てられ、冬でもアイスが普通に販売されていると、寒い時期にアイスが食べられる幸福感もどこか希薄となるものですね。レディボーデンのアイスそのものもあまり見かけなくなり、食べなくなっていたのも要因かも知れませんが、、。
ですが、最近、テレビコマーシャルで レディボーデンを久々に見た際、クリスマスアイスケーキの記憶が一気に蘇りました。
そして、本当に偶然なのですが、よく使っている味噌をすくうスプーンに「 レディボーデン 」との文字が刻まれていることをつい最近になって発見。 。。
この大きなスプーンは私が一人暮らしをするにあたり実家から持って出たものです。味噌をすくう調理器具として…。
なお、レディボーデン のアイスケーキを予約すると、何らかの景品がもらえることがあるのは知っていました。写真にある外来語辞典も昔、アイスケーキの景品でもらったものです。今も大事に使っています。
レディボーデン スプーンもアイスケーキの景品としてもらったものか、或いは何かのキャンペーンで、お菓子屋のおばさんがフミの母ちゃんにプレゼントしてくれたのか、今は母ちゃんも亡くなっているので真実は分からないのですが、本当に味噌をすくうにはちょうどいいお玉部分の反りなんですよねぇ。
味噌スプーンの正体が、レディボーデンのアイスクリームスプーンだと明らかになった今、久しぶりに レディボーデンアイスを買ってきて、味噌ではなくアイスをすくうという本来の作業をお任せしようかな、と思ったりしているこの頃です。
そして、もし レディボーデンの木いちごのアイスケーキが今も販売されているのならば是非、食べてみたいですね。
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