道の駅で旬の野菜を買って食べるのが楽しみですが、今年は天候のせいなのかキュウリやトマトの姿が売り場から早々になくなっていました。もっと早い時間に行けば購入できていたのかもしれませんが、私にとっては思ったよりもかなり早めな、道の駅夏野菜終いでした。
しかしながら、キュウリやトマトといった夏野菜の後を継ぐかのように売り場には大量のナスが並んでいました。 実をいうと、私は焼きナスは大好きですがそれ以外にナスの料理はとりたてて好きでもなく、ナスを買おうかどうか迷いましたが、焼きナス用に6本買うことに。どうせ、皮をむくのだから、と傷果でかなり安価になっているものを選びました。多少キズがあっても味には問題はありませんし。
ちなみにナスには有名な諺がありますね。
「秋茄子は嫁に食わすな」→これは一体いつから、どういう意味で伝えられているのでしょうね。ふと考えてしまいました。
そこで、少し調べてみました。すると、諸説あるとは思いますが、ざっと三つ挙がってきました。
1…秋ナスはとても美味しいので、お嫁さんには食べさせるのはもったいないという姑から嫁へのいやがらせ説。これは一般的によく知られている解釈ではないでしょうか。ただ、その食べ物が美味しいがゆえに嫁には食べさせない!としているものは秋ナスにとどまらず、実は秋サバや秋ガマスも嫁には食わせまじと伝えられていたそうです。秋以外には二月ガレイ、五月ワラビなど、なんだかお嫁さんに食べさせたくない物は年中いろいろあったようですね。ちょっとびっくり☆
2…ナスは体を冷やすので、お嫁さんの体をいたわる為に秋ナスを食べさせないようにした姑から嫁への思いやり説。(…ホントかな?という気も若干しますが、こういう説もあるようです)
3…「秋なすび わささの粕につきまぜて 夜目(ヨメ→ねずみを指す)にはくれじ 棚におくとも」 ※鎌倉時代の夫木(ふぼく)和歌集にある一首を由来とする説。 ★歌の意味(酒粕に漬けた秋ナスが美味しくなるまで棚に置くのはよいとしても夜目→ねずみに食べられないように気をつけましょう)
鎌倉時代では、息子の親は、息子と一緒に住むようになった女の人のことをご近所には「良い女(よいめ)」と話していたそうです。よいめ、が変化して、よめ、となったともいわれています。 つまり、 さきほどの歌は、夜目(ヨメ→ねずみ)という言葉と、良い女(よいめ→ヨメ)という言葉をかけた洒落のきいた掛詞を用いた歌なんです。この歌に、ねずみにも食べられてしまう美味しいナス漬けを気に掛ける様子はうかがえますが、嫁には漬物をやらんといった意図まではこめられているのでしょうかねぇ…そのあたり私の調べや歌の読み込みが浅いのかも知れませんが、いずれにせよ1万7387首もある夫木和歌集から、この歌が(秋ナスは嫁に食わすな)の由来とした方がスゴイ☆と思ってしまいました。
改めるに、秋ナスに絡んだ、姑や嫁がどうだとかの言い伝えは多くの人も周知の話だと思いますが、前述した3つの由来については結局のところ一言、
「秋ナスはめちゃくちゃ美味しい!!」という例えばなしに尽きるのかなと思いました。
そんなこんなで…私はナスを頂くことにします♪
焼きナスが大好きなので焼きナス用にと道の駅で6本買ってきたのですが、一年のうちでもひときわおいしいとされるせっかくの秋ナスですし、焼きナス以外にもチャレンジしようかなと思い始めています。やわらかいプリプリな皮、みずみずしい果肉のナスでどんな料理にしようか楽しみです。
姑への気兼ねもなく存分に秋ナスを味わえる時代に、今、自分が在ることに感謝♡
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