学生の頃、国語の授業で「ネコに小判※」の意味は故事成語やことわざの勉強の際に習いましたが、
※「ネコに小判」…『貴重なものを与えても本人にはその価値が分からないことのたとえ』
その時に「ネコにマタタビ」も習ったかというと、、、私の記憶にはないんですね。
いろいろなことわざを暗記した中でも、河童の川流れとか、情けは人の為ならずとか、馬耳東風とか、、
受験にも出るから絶対に覚えなさいと言われることわざもある一方で、
学校の教材に取り上げられないことわざも勿論たくさんあったでしょうし、
「ネコにマタタビ」も教材としては取り上げられなかったことわざの一つだったのかも知れません。
(「昔は取り上げられなかったらしいですが今は学校で習いますよ」、または「ン十年前ですが習った記憶があります」、といったご意見もあるかも知れませんが…)
調べてみると、
「ネコにマタタビ」…『大好物のたとえ、それを与えれば効果が著しいことのたとえ』とあります。
ことわざの由来は、ネコがマタタビの香りを嗅いだり、実を食べると恍惚となることに因ります。
マタタビはネコへ定期的に与える他、ご褒美用だったり、しつけの時に使う等、用途は様々らしいですが、実は私は一度も飼い猫にマタタビをあげたことがありません。
ことわざにもあるほど猫が喜ぶものなら一度マタタビを試してみようと漠然には思っていましたが、
その思いもあることでだんだんと強くなってきました。
最近、家ネコである茶トラ猫のリー(三歳の女の子)をケージに入れようとする時、
リーが私に威嚇してくることが増えてきました。
食べ物で素早くケージ内へと誘うなどしないと、もたもたしていれば本気で引っ搔いたり噛んできたりします。
まだまだ遊びたいから、ケージに入りたくなーい!という可愛らしい甘えた風ではありません。ケージの扉付近に嫌な記憶があって、時々、そのフラッシュバックが起こって興奮しているように見受けられます。
もしそれが真実ならその原因は私、フミにあるんですけどね。
以前、ケージの扉付近でリーにしつこく説教をかまし、リーが相当に激怒したことがありました。
その後、なかなかリーの機嫌は直らず、ようやく直ったかと思いきや、時々、ケージの扉付近に来ると、何の脈略もなしに急に眉間にしわを寄せ、
んうぅぅぅ~と低く唸り始め、シャァァッと猫パンチ☆攻撃態勢突入。遊びとか甘噛みとかのレベルではなく、本当に本気モードです。いきなりオウム(風の谷のナウシカに出てくる蟲の一種)が攻撃色の赤い目に豹変するような感じです。
まぁ、こうなってしまったのも自分の至らなさです。私はしつけのつもりで説教をたれましたが、
確かにしつけは大切ですが、やはりやり方はちゃんと考えないといけませんね。
相手が動物といってもしつけ方を間違えば信頼関係も損ねてしまいます。
で、マタタビだけで機嫌が直るというわけではないと思いますが、ケージの傍で突然にキレ出すクセが、マタタビで少しでも和らげばいいなと思って試してみることにしました。
ちょうど少量お試しタイプ、粉状のマタタビ四本入り百円をペットショップで見つけました♪
早速買って帰り、リーのご飯に混ぜて出してみました。
パウチからウエットタイプのご飯を絞り出し、マタタビの粉を混ぜたんです。
「リー、ご飯~。」
「ニャァー」
ご機嫌な返事で近づいてくるリー。※豹変さえしなければ人懐っこい甘えんぼさんなんです。
リーはいつもと違うご飯のニオイをしきりに嗅いでいます。クンクン、クンクン。
「ニャァー」
ひと鳴きして離れていってしまいました。
(え?食べないの?なんで?せめて一口だけでも…)そんな私の思いとは裏腹にリーは
早くご飯ちょうだいとばかりに遠くで鳴いています。
うぅ~ん、、ウエットタイプのご飯でも、まあまあご馳走だし普段ならフガフガと一心不乱に器に顔を突っ込んで食べるのにマタタビ入りだと味見どころか、ニオイだけでプイッとしてしまうなんて…
そこで、マタタビ入りウエットフードの上にちょっと値段が高めのグレインフリーのカリカリを散らしてみることにしました。
このカリカリもリーのお気に入りです。カリカリが何粒か器に落ちてカラカラと音を立てると
その音に反応したリーが走り寄ってきました。
しかしながら、ニオイを嗅ぐだけで食べようとはしません。
もうこうなったら最後の手段です。
リーの大好物、ちゅーるのとりささみをトッピングのように乗っけました。
まるでお盆にお正月、お誕生日までも詰め合わせたようなご馳走!!
はたまた、カスタードクリーム(ウエットフード)にココア(マタタビ)が混ざり、
コーンフレーク(カリカリフード)が散らされた上にトッピング(ちゅーる)でフィニッシュの、
猫が泣いて喜びそうな極上マタタビパフェではありませんか!!
こんな美味しそうなもの、食べないわけがないですよね。
ウワァゥわゥァぅ%★などと喋りながらがっついて食べるはず。そう信じて疑わなかったのにリーは、
またもやこの極上マタタビパフェをスルーです。
しかしながら、もっとお腹が減ればやがては食べるだろうと思い、私にご飯を催促するリーに対して
新たなご飯を用意することはしませんでした。
でも、ご飯を出せ出せと訴えるリーとそれを知らんぷりする私との静かなバトルは結局、私の白旗で終わりました。
一口もつけないままの極上マタタビパフェはベランダのプランターに埋めました。
これから芽を出すであろうどの子の栄養となるかは分かりませんが肥やしになるなら幸いです。
さて、別のお皿に入れたカリカリご飯をリーに出したところ、その瞬間にお皿に顔を突っ込みガツガツと一気に食べてしまいました。かなりお腹は空いていたのでしょう。
食べ終わると、
あたちが食べたかったのはこういう普通のご飯だったのに、なんて匂いのするものを出してきたのよ!
あんなのは食べないんだからね、二度と出さないでよ!プンプン!!
とでも言いたげな目で睨んできました。(…失礼しました→フミ、再度の反省)
マタタビを与えれば酔ったようにご機嫌になる猫はことわざが示すように一定数は、
あるのでしょうが、
幼い猫だとマタタビの影響は出なかったり、一方でメスよりオスの方が効果があったり、
または全然変化の見られない猫もいたり、
中にはうちのリーのように、どんなにお気に入りのご飯に混ぜようとも一口も食べないといった例外的なケースもそれなりに存在するようです。
一昔前と違って市販されている猫ちゃんのご飯のバリエーションはものすごく豊かになりましたよね。
交配や輸入などで飼育可能な猫の種類も歴然に増えましたし猫を取り巻く環境も随分変化しています。
昔よりさらに、マタタビがネコに与える影響は〇〇です、と一概に言えないような時代になってきている気がします。
そもそも、マタタビによってネコが酔ったようになるメカニズムは解明しきれてはいないそうですし。
さて。
極上マタタビパフェでリーにご機嫌になってもらおうとした私の目論見は見事に外れてしまいました。
リーとの信頼回復にマタタビを当てにするな、ということだったのかも知れません。
ちなみに、リーは寒ければ私にピッタリとくっついてくるし、遊んでほしい時はおもちゃを咥えて持ってくるし、
お腹をさすってほしい時は仰向けに寝転んだりします。
何気ないこういう積み重ねが1ミリでも信頼回復に繋がればいいなと思います。
リーにしてみれば、おかーちゃんの相手をしてあげるのってあたち疲れるのよねぇ…ってとこかも知れませんけどね☆
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